基本的にはこんな感じで撮ります。
ポイント
- 記録方式…4K(プロキシ切)
- フレームレート…30p
- 露出モード…マニュアル露出
- F値…基本的にはF4~F8あたり。背景もある程度きっちり写したい時はF11~F13まで絞ることもあります。
- SS…1/60 or 1/120
- ISO感度…なるべく低く
ひとつずつ解説していきますね。
記録方式
ざっくり言ってしまえば解像度を決める項目です。
- 4Kは800万画素
- HDは200万画素
ですのでPCスペックや閲覧状況にもよりますが、なるべく4Kで撮影しておいた方がいいでしょう。スマホで見る分にはHDで十分なのですぐにシェアしたい場合などはHDで撮影するのもよいかと思います。
プロキシは設定のところで書きましたが瞳AFなどの機能が制限されるのでプロキシOFFにしています。プロキシONがどうしても欲しい方はα7SIIIなどの上位機種を検討してみてもいいかもしれません。
フレームレート
フレームレートとは「1秒間に何枚の写真を撮るか」のこと。
枚数が少ないとパラパラ漫画のようになり、枚数が多くなるとなめらかになりますがデータ容量が増えてしまいます。
ポイント
- 基本的に30p
- 映画的な表現、動きが少ないものなら24p
- スポーツや激しい動き物は60p
あたりで覚えておくといいでしょう。
前述のとおり、α7Cは30pにすると若干クロップされます。なるべく広く撮りたいなら24pで。
S&Qモード(スローアンドクイック)モード
また、SONYにはS&Qモード(スローアンドクイック)モードがあります。
撮影のフレームレートと再生のフレームレートをずらすことがカメラ内でできちゃいます。
例えば、5pで撮影し、30pで再生すると、1/6の枚数の写真を6倍速で流すので6倍クイックモーションに。120pで撮影し、30pで再生すると4倍の量の写真を実際よりも4倍ゆっくり(1/4の速度で)再生、つまり4倍スローモーションになります。
あ、S&Qモードでは音声は録音できないのでご注意を。
露出モード
写真の時にはAモード(絞り優先)を強くお勧めしてきましたが動画ではちょっと勝手が変わります。
基本的にはMモード、つまりすべて手動で固定するマニュアル露出で撮影します。
F値
写真では結構開放で撮ることが多いですが、動画だと「ボケ過ぎもよくない」というケースが多々あります。
背景がボケていると「どういう状況なのか?」がわかりづらいんですね。運動会や入学式などのイベントで本人以外ボケまくってても面白くないんですよ。最低、「入学式」という文字くらいは背景に入っていて欲しいですし、同級生の顔も映ってたりする方が後で見返したとき楽しいですよ。
また、ズームレンズを使う場合はF値が変わらないところまで絞ることが多いです。
70-200mm F4とかならF4でいいですが、28-60mm F4-5.6のようにF値がズームすることで変わる場合は最低でもF5.6まで絞って動画撮影中にF値が勝手に変わらないようにしています。
ズームするたびに明るさがコロコロ変わる動画って結構みづらいですからね。
シャッタースピード(SS)
SSは写真では被写体ブレや手振れが起きないように明るさが確保できる範囲でできるだけ速くするのが鉄則でした。
動画では「シャッタースピードはフレームレートの1~2倍程度」にするのが基本となっています。つまり30pで撮る場合、「1/30 ~か 1/60」で撮影する場合が多いですが、僕の場合フレームレートに関係なく
「1/60 or 1/120(1/125)」で撮ることがほとんどです。東京なら「1/50 or 1/100」で撮るでしょうね。
なぜか…察しの良い方はお気づきですよね。
そう、フリッカー対策です。
僕のいる地域は西日本なので電源が60Hzの交流回路であり1秒間に120回点滅を繰り返しています。人の目には残像が残るのでチラついたりしませんが、カメラは高速でシャッターを切ることができる上、読み込みの遅めな電子シャッターを使うと動画に縞々が残ったりするんですよ。
シマシマー。
シマシマー。
ポイント
西日本では60Hzなので60の倍数、東日本では50Hzなので50の倍数のシャッタースピードを使うことでフリッカーを抑えることができます。
LEDなどはまたちょっと仕組みが異なるので必ずフリッカーが絶対に発生しないとは言えませんが、とっさに撮ったときに失敗したくないため、あらかじめフリッカー対策をしているわけです。
なお、1/60 と1/120(1/125)の使い分けですが、60pで撮る場合や動きの速いもの、あとは露出が明るすぎる場合。それから写真に切り出しする可能性がある場合1/120で撮ることにしています。
ISO感度
基本的にはISO感度は低ければ低いだけ画質が良くなるのは一緒ですのでなるべく低くなるように
ISO AUTO 100~6400
程度で設定しています。
2021.9.15追記
α7Cなら「ISO感度はなるべく低く」で大丈夫ですが、α7SIIIではあえてISOを上げて撮影した方がよい場合もあります。
NDフィルターのススメ
ここまで読んだ方はこんなことを思うかもしれません。
F値・SS・ISO感度の自由度が低いのに明るすぎ!とか暗すぎ!ってならない?
…おっしゃる通り。
写真では明るすぎる時はSSを高速(1/4000とか1/8000)にすることで暗くする方向に調整できましたが動画ではSSは固定。つまり明るすぎる状況では暗くしないといけない状況もあることを考えておかねばなりません。
F値を絞ってもいいですけど、背景ぼかしたくてF値を絞りたくない…。
そんな時に役に立つのがNDフィルター。
写真では滝の撮影などのロングシャッターの時の撮影や大口径レンズを開放で使うためくらいしか使いませんでしたが、動画では割と大事ってか必須です。天気のいい日の公園とかNDフィルター無しだと一切撮れない可能性があります。
NDフィルターでレンズに入ってくる光の量を減らすことで適正にするのでNDフィルターの中でも撮影中にフレキシブルに調整できるものがお勧め。バリアブルNDとか可変式NDと呼ばれていて、フィルターを回すことで暗さを調節することができます。
動画とる予定ならぜひ。
ちなみに、大きめのフィルター(67mmとか72mm)を買っておけばステップアップリングでいろんなレンズに装着可能ですので所有中のレンズ、もしくは購入予定のレンズの中で最も大きなサイズのNDフィルターを用意し適切なステップアップリングを用意すればNDフィルターを使い回しできますよ。
新着コメント