SIGMAのArt単焦点、伝説の始まり。
Artシリーズは重さや大きさを犠牲にし、描写に妥協なく取り組んでいるモデルです。その光学性能は、かの有名なZEISSのOtusシリーズ(ZEISS Otus 1.4/28←この値段である)に匹敵すると言われていたり。
そんなこのレンズは発表は2014年ですから、そこそこ時間が経ちました。SONY Eマウント用(以下ネイティブ)のレンズも発表されましたので、SONYのボディだけ持っている方はネイティブの方が性能は上ですが、CANONボディと併用されている方もいらっしゃるでしょう。そんな時はSIGMAのMC-11をつけた時の性能とかも気になるはず。
基本的なMC-11の仕様・相性などはこちら
と、いうわけでMC-11を装着したα7 IIIのレビューになります。ご了承ください!
SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art
スペック・ネット上の評判
特徴
- 発売
キャノンEF/シグマSA 2012.11
ソニーE 2018.6.14 - 絞り羽根 9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離 0.30m
- 最大撮影倍率 0.192倍
- 質量 755g
- フィルター径φ67mm
- 最大径 約φ77mm×約120mm
その他特徴
- スーパーマルチレイヤーコート
- フローティングインナーフォーカス ・超音波モーターHSM
参考サイト(作例・評判)
デジカメinfo
このクラスで最高の解像力
クラスで最高の際立った光学性能
これまでのシグマの単焦点でベストのレンズ
これまでテストした35mm F1.4の中で最高の性能
ライバルを凌ぐ解像力
同クラスのライバルを凌ぐ解像力
ライバルよりも安価だが妥協のない光学性能
デジカメwatch
交換レンズ実写ギャラリー
レンズテスト・レビュー(英文)
DXOMARK
LensTip
OpticalLimits(元photozone)
ePHOTOzine
IMAGING-RESOURCE
新品・中古価格(評価)
Nikon Fマウント
CANON EFマウント
SONY Eマウント
無
無
無
実際に使ってみた!
特徴・作例・レビュー
開放F1.4で撮ってみました。ピント面はカリッカリ。アウトフォーカス部はボケボケ。RAWや補正切だと周辺光量落ちは結構大きいかな?JPEGならほぼ気にならないはず。
今度はF6.3にて撮影。こういうのもなんですが、この写真かなり好きだったりします(笑)隅々まできっちり写ってますね…いや楽しいです、ほんと。
がっつり太陽を入れてみました。多少ゴースト・フレアが目立ちますが個人的にはこれくらいだと表現に幅ができて好きだったりします。
瞳AFと追従連写・MC-11の使用感
ざっと書きますと、(レンズファームウェアver1.02)
- なぜかAF-SよりAF-Cの方がピントが合うのが速いような。AF-Sの方がピントが来にくい?
- 最短撮影距離あたりではピントをさらに外しやすいかも。
- AF追従して連写できるのは基本的にLowのみと思ってた方がいい。
- Lowは単写(オートレビュー:切)でレリーズ連打するスピードとほぼ変わらない
- じゃあAF-Cのフォーカス優先でHiとかにするとどうなるか、というとピントを合わせて連写スタート→ピントが合ってるうちはHi連写→ピントが外れると連写停止→ピント合わせ→連写スタート
- という感じなので1コマ目のピントに固定されたまま延々連写し続けるわけではないので意外に使える
- けどやっぱり動体だとそこそこの確率で2コマ目はピンずれするかも
こんな印象です。2018.9.10のファームウェアアップデート(公式ページ)でAF廻りの強化がされています。以前は周辺部になった瞬間にピントが外れてしまって使い物になりませんでしたが、周辺部までしっかりピントが合うようになりますので確認は必ずしてくださいね。なお、瞳AFは画面全域で十分な精度・結構な速さで動作します。素晴らしい。が、ネイティブはほぼ無音なのに対しAF-C中は常にカタカタとレンズの作動音が聞こえますので動画には向いていないかもしれませんし、たまに外します。突然奥の瞳に合って追従したりします。外すとピントが合わないまま撮りつづけることもあります。
瞳AF+AF-C(フォーカス優先)で連写Hiで子供に近づいていくと上の写真の感じ。3枚に1枚くらい外れちゃうかなぁ。ここら辺の許容は人によるのでなんとも言えませんが、個人的にはギリギリアウト。連写Lowなら外す数がグッと減るのを考えるとMC-11は連写HIでピント追従連写には対応していなさそうです。多分これが結論でいいはず。
そこそこ近距離で近づく瞳の追従連写ってかなり厳しい条件ですが、子供撮影には必須の性能ですからねー。まぁ純正でも外すときは外しますけど。ある程度以上外れると連写が中断→ピントを合わせて再度連写となります。
2018.12.21追記
USB DOCKを用いてver2.01の最新版へレンズファームウェアアップデートを行ったところ、少々AF追従連写の挙動が変わり、わかりやすく追従連写しなくなりました。1コマ目のピント位置がずっと固定されたままです。顔を動かすと顔についていきません。
というわけで、結論。
MC-11ではAF追従連写できません。
そうそう、最初期のArt単焦点の弱点としてDMFに対応していないことが挙げられます。MC-11の取説に書いてある通り。この後のレンズ達はピントリングを回すとピントの合った箇所が拡大表示されピント調整できますが、このレンズはピント調整はできるものの拡大はされません。もちろんネイティブの35mm ArtはDMFできますよ…。
まとめ
素晴らしいレンズ!ですが…
描写は間違いないですね。Art単焦点は悪くいう人はいないです。重くてデカイけど。
アップデート前のMC-11は画面端に行くとすぐフォーカスが外れてしまったので正直あまり使えなかったんですが、アップデートによって確実に使いやすくなってますね。まぁさすがにこっちに走って向かってきたり、ランダムに走り回る子供とかちょっと厳しいかもしれませんが、モデルさんと歩きながらとか、相手と意思疎通ができるなら全く問題なく撮影可能かと。まぁ強いて言えば純正にくらべたらピント外している写真が多かったような?くらいの感覚。
実際使ってみて、動体+連写のシチュエーションが多い方にはMC-11を使って運用はしない方がいいかもしれません。是非ともネイティブEマウントのArtレンズ、もしくはCANONボディで撮影した方がいいと思います。
静物・単写しかしない?それならMC-11での運用も大丈夫なはず。
是非ともSIGMAのArtレンズ使ってみて!すごいから!
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