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SONY α7III / α6400 + SIGMA MC-11に制限はない?連写も瞳AFも使えるすごいアダプター!SONY EマウントでCANON EFマウントレンズ・SIGMA SAマウントレンズを使うときの互換性・相性・注意点などまとめてみた!
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SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11
外観
仕様
- 公式ページ
- 35mmフルサイズセンサー対応マウントアダプター
- SONY Eマウント(フルサイズ対応)
- 最大径x長さ 69.4×26mm
- 質量 125g
その他の特徴
- CANON EFマウントレンズ、またはSIGMA SAマウントレンズに対応
SIGMA MC-11はSIGMA SAマウントかCANON EFマウントのレンズをSONY フルサイズ対応Eマウントに変換できます。
あくまでもSIGMAのレンズに向けた製品であり、CANONのレンズに対応しているわけではありませんし制約も多々あります。
が、EFマウントのCANONのレンズをSONYにつけることができる夢のようなアダプターであることは変わりありません。
α7 IIIで2018.03.07のファームウェアEF-E MC-11(ver.1.12)の作動について確認しています。
2018.8.9追記
公式アップデート詳細ページに2018.03.07のアップデートにより、「対象のSGVレンズ装着時における、画面周辺部でのAFおよび「瞳AF」機能使用時のAF追随性の向上を図りました」と記載があり、
SIGMA 35mm F1.4 DG HSM | Art
SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art
SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art
SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art
SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art
SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art
SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary
が対象レンズとなっています。なんと、今回僕が検証している30mm F1.4 DC HSM | Artが対応してないことに気づきました。Artなら対応してるだろうとか思ってた僕が愚かでした。
上記レンズならこの記事の動作確認レンズよりも良い結果が得られる可能性がありそうです。今後検証予定。逆に、上記レンズ以外なら、レンズによって多少挙動が違うようですがほぼ今回の内容と同じかと思われます。
2018.10.10追記
α7IIIのファームウェアアップデートが公開されました。なんと「LA-EA3装着時に」という内容がMC-11にも適用されているようで、すべてのフォーカスエリアに対応!これで「ゾーン」「拡張フレキシブルスポット」「ロックオンAF」が使えるようになりましたよー!
後はAFの精度と連写の追従だけですかね、純正より劣っているのは。連写秒3コマと遅いのは子供撮り専門の僕には致命的なのですが、それ以外の方には実用性がかなりあがってきたように思えます。CANON EOS Rへの乗り換え対策にも思えますね…。なんにせよ中古のCANONレンズの選択肢が増えるのはユーザーとしては嬉しい限りですねー!
MC-11 + 動作未確認レンズ
SIGMAの動作確認レンズ以外のレンズば「AFが可能なアダプター」くらいで考えていた方がいいです。ちなみに思いっきり非対応のTokina AT-X 24-70 F2.8 PRO FX(EFマウント)での使用。
- ファストハイブリッドAF使用不可。(位相差AFかコントラストAFか選択することになる)
- 常にAF補助灯使用不可。(ちなみに純正レンズもAF-C時は使用できません)
- Exifデータ反映可。(なのでLightroomなどでレンズ補正は可)
- 瞳AFは作動しますが、画面隅ではピントが合わないケースが多々あります。
- 連射でのAF追従はLoのみ。Mid、Hi、Hi+使用時は1枚目のピント固定連写になります。(上位機種α9でも同様)
- ピントが大幅にずれているとピントが合うまでかなり時間がかかることがある。(位相差AF使用時)
ってなかんじです。実はさらに制約があって、選択可能なフォーカスエリアが選んでいるAFシステムによって変わります。
- 位相差AF…「ワイド」「中央」「フレキシブルスポット」
- コントラストAF…「ワイド」「ゾーン」「中央」「フレキシブルスポット」「拡張フレキシブルスポット」
ロックオンAFは使用不可ではありませんが、「コントラストAF」使用時のみ使用できます。
が、もともとEFマウントレンズは「位相差AF」前提であるためでしょう、「コントラストAF」は全く使い物になりません。なので、ロックオンAFも全く使い物にならないですし、実質「ゾーン」と「拡張フレキシブルスポット」も使えなくなります。
ボディ側がコントラストAFしか使えないα7、α7R、α7S、α7S IIは使い方にもよりますがMC-11を使用しての運用はそこそこ苦しいかと。要検証。
あ、あとレンズの絞りが開放測距になりますので、プレビュー画面で被写界深度を確認しながらの撮影はできません。が、F11以降でも位相差AFによるピント合わせが可能です。(ファストハイブリッドAFはF11以降コントラストAFのみになります)
2018.5.31追記
あれ…?SIGMAの対応レンズよりもAF速いぞ…。
おそらく要因は非対応レンズが開放測距+位相差AFが使えるということ。つまりいくらF値を操作してもピント合わせの時に絞りが動かないんですね。シャッターをきる瞬間に絞りが動くのでプレビュー画面でボケ具合は確認できませんが、一眼レフ機で使われるレンズはほとんどこの方式を採用しています。
対するSIGMA対応レンズは絞り込み測距+ファストハイブリッドAF。ピント合わせの時に絞りが動くのでボケ具合が確認できるのはいいことですが、絞り込むとAFスピードがかなり遅くなります。後の方に記載していますが、おそらく絞り込み測距に最適化されていないんでしょう。AFスピード重視するときはなるべく開放で使うようにしたほうがよさそうです。
ミラーレスに対応した結果、AF性能は犠牲に。一眼レフ用のレンズは一眼レフの方式で使うのが一番ってことでしょうか。
MC-11 + 動作確認済SIGMA製レンズ
SIGMAの対応レンズ(New Product Line)であれば、装着するレンズごとのデータを搭載しているので
- 位相差AFとコントラストAFを併用する「ファストハイブリッドAF」可能
- レンズ側の手ブレ補正も動作。ボディ内手ブレ補正機能を搭載したモデルでは、ボディ側とレンズ側を組み合わせた高度な手ブレ補正にも対応。
- 周辺光量・倍率色収差・歪曲収差等、補正機能に対応。
- Exifデータ反映。
- 連射はHI+まで追従可。
- 画面端はピントがあわなくなることがある。
- AF補助灯使用可!
と、ピントの正確さ以外はほぼ純正Eマウント(フルサイズ)レンズと似たような動作。
「アダプター使用時、補助灯使用不可」とまでαの取説に書いていますから、MC-11込みでSIGMAのEマウントレンズとしてボディが認識しているようですね。純正のLA-EA3ですら連射のピント追従に制限あるのに…。SIGMAすげぇ。
あ、α9だとLA-EA3 + Aマウントレンズでも高速連射ピント追従可能だったりします。(対応レンズのみですが)
2018.5.30追記
対応レンズの30mm F1.4 DC HSM | Art(クロップ無)を使ってみました。
DCなのでAPS-C用レンズですが、フルサイズでもほんの少しケラれるだけで使えます。30mmの画角大好きなので飛びついちゃいました(笑)動作についてですが、確かにAF補助灯も使えますし、制限なくAF追従して高速連写も可能なのは驚きです。
が、AF速度と追従AFの正確性に関しては個人的には純正には及びません。
AF-Sで純正がAFボタンを押した瞬間にピントが合うのに対し、MC-11 + SIGMAレンズは「一昔前のコントラストAF?」とみたいな印象。一回若干行きすぎて帰ってきてピントが合う…そんな挙動を多く感じました。純正が0.03秒くらいだとしたら中心部0.05秒、画面端0.08~秒くらい。
中心部は遅いわけではないけど決して早くはない。画面端はかなり低速、合わないことも多いです。
ちなみに絞り込むとさらに遅くなります。F4.0の時点で中央ですら迷う迷う。コントラストAFになるF11あたりではもう使い物になりません。ほとんどの場合MFで合わせた方が早いでしょう。
おそらく絞り込み測距に最適化されていないんでしょうね。AFスピード重視するときはなるべく開放で使うようにしたほうがよさそうです。
瞳AF + AF-C + 連写Hiに関しても純正ならそこそこ追従できていますが、MC-11 + SIGMAレンズはちょこちょこ外す感じがして、つっかかりながら連写する感じです(フォーカス優先で使用しているのでピントが外れると連写がつっかかる)。
バランス重視、もしくはレリーズ重視だとピンボケを量産してしまうことでしょう(実際しました)。というか画面端に少しでもかすったらその瞬間にAFが外れるため、例えば縦横無尽に走り回る子供を捕捉し続けるのはおそらく難しいのではないかと。
対策としてはAPS-Cクロップモードで撮るとコントラストAFエリアを使わないため、AF精度は多少上がるかな…でも迷うときは迷いますから、まぁ気持ちの問題でしょう。
総じて、AFの正確性、AFスピード、AF-Cのピント追従連写を重視する方はMC-11での運用はあまりおすすめしません。
少なくともSONY純正レンズと同じAFレベルを期待してはいけません。SIGMA公式ページでもAF-Cは×と記載してあるくらいですし。もちろん、そんなに激しく動かないモデルさんや風景、テーブルフォトなどは全く問題ないと思いますので、EFマウントしかないレンズなどを適材適所でうまく活用すると良さそうです。
もしくは他の最新レンズならうまく作動するのかな、試す機会があればやってみたいですね。
とりあえず思ったのは対応レンズも非対応レンズのようにAFモードが「ファストハイブリッドAF or 位相差AF orコントラストAF」で切替できればいいのに。今後のEマウントのSIGMAに期待しましょう。
2018.8.9追記
EマウントのSIGMAの単焦点が続々と発表されています。個人的には24-35mm F2 ArtのEマウント版を待っているのですが発表される気配すらありませんね。高性能なんだけど僕にはちょっと重いものばかりなんだよなぁ…105mm F1.4 Artの重さには笑った。こんなのを作っちゃうSIGMAすごい。
まとめ
CANONにしかないレンズはたくさんありますから、ミラーレスで使えるのは魅力的ですよね。
ただ、RAW現像前提、連射はしない、隅にピントは合わせない、という方はあまり問題ないでしょうが、CANONレンズ資産が多い方でMC-11頼りでSONYへマウント移行を検討されている方はご注意を。レンズによってかなり挙動が異なるようですので、一度買う前に自分のレンズを試してみるのをオススメします。
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