いやー、前々から情報はありましたがやっぱり一番乗りはTAMRONでしたね。発売前からかなり話題に上っており、実物を確認することもなく予約購入しました。これまでフルサイズEマウントに装着できる標準ズームレンズといえば
- 最高級レンズのSEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM
- ZEISSの名を冠したSEL2470Z Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
- 隠れG MASTERと名高いSEL24105G FE 24-105mm F4 G OSS
- キットレンズのSEL2870 FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS
の4種類でしたが、個人的にはどれも少しづつ不満がありました。F値は2.8は欲しいなーとか、α7Rシリーズの高画素機には物足りないなーとか、ボディがあんなに軽いのにレンズが重すぎるなーとか、あとお値段がどれも割高に感じが…。それをすべて払拭するようなスペック・値段で登場。ではでは仕様を確認しておきましょう!
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SONY Eマウント(フルサイズ)の「もう迷わない!」はこちらから
FE標準ズームの決定版がついに登場
スペック・ネット上の評判
特徴
- 発売 2018.5.24
- SONY FEマウント
- 絞り羽根 9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離
0.19m (WIDE) / 0.39m (TELE) - 最大撮影倍率
0.34 倍(WIDE) / 0.25倍 (TELE) - 質量 550g
- フィルター径φ67mm
- 最大径 約φ73mm×約117.8mm
その他特徴
- BBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティング
- ステッピングモーターユニット「RXD(Rapid eXtra-silent stepping Drive)
- 簡易防滴構造
- 防汚コート
- フォーカスモードスイッチ
実際に使ってみた!
大きさ・バランスはバッチリ。重さは550g。素晴らしいです。フルサイズの軽量ミラーレスとして十分な設計です。
外観的な話をすると、ピントリングとズームリング、フードといういたってシンプルな構成。フォーカスモードスイッチやフォーカスホールドボタンといったような便利装備は一切ありません。個人的には先端部分のズームリングがあまりしっくりきておらず、しょっちゅうピントリングを間違って回してしまいます。こればっかりは慣れの問題でしょうか。
接写性能についてはとてもおもしろく…
これが75mm。
これが50mm。
で、28mm、と。
こんな感じで広角側になるほどどんどん寄れていけます。そして近づけば近づくほど、遠近感が強調されているので、28mmの接写時なんかとても長いレンズのように見えますね。面白いです。
ではでは作例を見ていきましょう。写真は全てα7 iii + TAMRON 036 でJPEG撮って出しです!
特徴・作例・レビュー
一枚目は70mmの開放F2.8です。タムロンらしいこってりとしたなかなかの描写。好きですよ、この感じ。
さて、本レンズ。一眼レフ用の名レンズTAMRON A09を彷彿とさせる、広角側28mm、望遠側75mmとすることで小型・軽量を実現しながらF2.8という明るさを手にしております。そしてGMのレンズ並みの写りを目標にしているとのこと。明るいレンズこそ正義!の僕にとってこれ以上待ち望んだレンズは無いと言えます。値段もかなりお手頃と言っていいはず。GMの半分以下ですからね。
こちらは31mm。PENTAX FA31 F1.8 AL Limitedで使い慣れた大好きな画角です。少し絞ってF3.2。
久々にズームレンズを使いましたがやっぱり便利。それに尽きます。個人的に24mmの画角はあまり広く写りすぎる感覚で少し苦手だったりするのですが、28mmならそんなに違和感無く使えます。もっと広く撮りたいときは超広角レンズを使えばいいわけですし。それよりもズームアップしたいことが多いので70mmではなく、75mmなのはとても都合がいいです。
しんどいシチュエーションも試してみました。思いっきり太陽を入れて、絞りまくってF22です。多少フレア等見られますが、コントラストの低下はそこまでなさそうです。結構逆光性能については心配をしていましたが安心して使えそうですね。
こんどはF8.0まで絞ってみました。かなり奥にピントを合わせてますので娘はボケてますね。右上の隅なんか雑木林という解像度チェックみたいな被写体になっちゃてます。SONY純正標準ズームレンズのなかには隅の描写があまりよくないのもありましたが、このレンズはそんなことなさそうです。タムロンらしく、カリカリすぎず暖色系で雰囲気が残っているような感じ。やはり僕好みです。
光が反射する木々ってのは背景にしてボカすと実はすごいレンズにとっては苦しいシチュエーションだったりします。あまりに輪郭の強いボケ質だとめちゃめちゃうるさくなってしまうんですよね。
本レンズのボケの質についてですが、よくよく見れば多少年輪ボケ・二線ボケはあるといえますが、かなり良質なボケ味だと言えるでしょう!こういうのもなんですが、このレンズよりえげつないボケになる単焦点レンズもたくさんありますよ。さらに、絞ってもほとんど角ばらず、ここら辺はTAMRONのノウハウがギュッと濃縮されているんでしょう。やっぱりTAMRONいいねーと思わせてくれます。
気になった点・注意点
あまりまだネット上に気になった点がかかれてませんがもちろん弱点も当然あります。
ボケ質はとてもいい部類だと思いますが、拡大すると輪郭がほんの少しはっきりしたり、ボケの内側がうるさくなったり、口径食が目立つケースもあります。結構まれですけど。許容範囲は人によって違うとは思いますが、画面いっぱいにイルミネーションを配置するときなんかは気をつけたほうがいい、くらいに考えておけばいいかもしれませんね。
前述のとおり、MF切り替えスイッチとか欲しかったり、ピントリングがリング先端の方が好きだったり、なんてのも。個人的なことですけどね。あと28mmスタートなので24mmが好きな方は別でレンズを用意しないといけないです。
今回RAWでの現像はしていませんが、やっぱり周辺光量落ち、歪曲も多少あります。が、ボディの補正がきっちり適用されますのでほぼ気にならなくなっています。デジタルで補正しやすいものはデジタルに任せ、大きさ・重さやボケ質は妥協していない、ほんとにいいレンズです。
まとめ
α7シリーズ所有者なら使って損なし!素晴らしいレンズ!!
大きさと描写のバランスがすばらしくいいと思います。質感もよく表現できていて、特に動き回る子供を撮っている方には自信をもっておすすめできます。
ボディと合わせて1kgちょいでここまで映るズームレンズはそうそう無いと思いますよ!!
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