α7 IIIもα7Cもすごく良いカメラです。
特にα7IIIは発売から3年経過しても未だなお売れ筋ランキングにランクインしていますし、α7Cの小型・軽量フルサイズという特徴はライバル不在といえるでしょう。
しかしながらどちらも購入・愛用していた僕の現在愛機として君臨しているのはα7S IIIです。
最近ジンバルで動画を撮る機会も多く、FE 16-35mm F4レンズにはジンバルで操作できるリングが現在取り付けられています。4K動画は本当にすごく良い画質で、発表会などの録画を60インチのテレビに出力しても祖父母に驚かれるレベルで大満足。
価格帯的にも性能を考えても「誰にでもおすすめ!コレ買っとけば間違いない!!」みたいなカメラではありませんが、この記事では
悩み
- なぜα7S IIIを購入したのか。
- どんな人、どんな使い方をするならおすすめなのか。
- 使って気づいた、弱点・デメリット
など紹介しています。
まだまだ執筆中!どんどん追記・修正していきますので気長にお待ちください。
また、ソニーのカメラ・レンズはソニーストアで買うのが一番お得で安心です。後半で詳しく説明していますが、ソニーストアなら
ポイント
- 故障以外も保証する安心保証
- 月々の支払いを抑える支払い
- 新規登録で10%割引クーポン
と特典だらけ。ほかにも清掃・点検サービス、下取りの優遇など購入後のサポートも手厚くなっているのも魅力的。
分割手数料無料のキャンペーン中なので10%割引クーポンと併用して使えばさらにお得ですね。
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SONY α7S IIIの特徴・購入したポイント
相変わらずSONYの公式動画は上手です。僕が期待したポイントは
ポイント
- Sシリーズに初搭載された最新AF
- 大きなF値でも動体が撮れる耐高感度性能
- 10bit対応した4K動画性能
- 安心の保障制度
の4つです。ひとつづつ紹介していきます。
Sシリーズに初搭載された最新AF
そもそもSシリーズの旧型α7SIIは像面位相差AFを搭載しておらず、コントラストAFのみでした。
結果としてAF精度については正直あまり褒められたもので、僕がα7SIIの購入をためらった理由でもあります。
そんなSシリーズにα6400で度肝を抜かれたSONYのAF性能が追加されたんです。画面をタッチすれば追尾を始めるリアルタイムトラッキングAFと、人物(動物)の瞳を見つけると高精度で追従してくれる瞳AF。つまり
ポイント
- 子供がどんなに動き回っても
- 車のスピードが速くても
- 間に障害物が来ても
- どんなにカメラを動かしても
タッチした被写体のピントを追尾して合わせてくれます。激しく動く被写体のピント合わせが劇的に簡単になりピントが合ってない写真が激減するだけでなく、中心でピントを合わせた後の構図変更によるピントのずれ(コサイン誤差)も回避できます。
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SONYの高性能AFについてはα6400のレビューページで詳しく紹介しています。一眼レフでカメラに挫折しかけた僕を救ってくれた機能なんですよ。
暗所や大きなF値でも撮れる耐超高感度
高感度ってのはISO感度が大きい時の状態。
基本的にカメラに入ってくる光の量が足りずセンサーの感度をあげることで少ない光でも画像として残しているという状態で、カメラ的にはかなり無理をしている状態。無理をしているくらいなのでノイズが入り、画質が低下してしまいます。
光量が足りない状況
- F値が大きい
- シャッタースピードがかなり早い
- 夕暮れ・夜・屋内でそもそも暗い
- ストロボが使えない
といった状況では適切な光を取り込めず、ISO感度を上げて対応することになります。
ストロボで無理やり明るくできるならそれに越したことないのですが、望遠レンズはそもそも光が届かないですし、水族館などではストロボ不可の場合が多く暗い中で撮影せざるを得ない状況もあります。そうなると耐高感度、つまりISO感度を上げても画質が落ちない性能というのは非常に大事。
…とまぁ、ここまではα7IIIやα7Cあたりと変わりません。
α7S IIIは当然フルサイズセンサーなので高感度に強いのですが、α7IIIやα7Cとはちょっと方向が違います。
α7S IIIが得意とするのは超高感度。ISO4000を超えてからの画質の劣化の少なさが特徴なんです。
そして、超高感度の画質がある程度使える…となるとF値を思いっきり絞って撮影できるというのが最大のポイント。
子供が1人だとそんなにF値を絞らなくてもいいのですが、子供が2人だったり、背景をそれなりに取り入れようと考えるとF値を絞って被写界深度を確保しなければなりません。状況にもよりますがF8とかF11とか平気で使うこと。
それでいて子供の被写体ブレを抑えるためにシャッタースピードはある程度高速…だいたい1/250あたりを目処に撮影することになるのですが、これがもうめちゃめちゃISO感度が上がります。ISO1000以下で撮れるのは昼間の公園くらい。屋内とかだとISO10000とかすぐ超えちゃいます。
この写真は変顔で抱きついてきた長男。あまりに近かったのでF5.6まで絞ったところISO8000になっちゃいましたが…結構よく写ってますよね?ISO8000って本来結構致命的な感度でちょっと影になった部分のノイズとか結構酷くなります。それでも撮れるのがα7S IIIのすごいところ。
こちらはα7CのISO8000。
影になっている畳の部分のノイズが結構盛大にでています。
とはいえα7Cの高感度性能もかなりのものですので、お察しのとおりスマホで閲覧する分にはほとんどわかりません…そういうシビアな戦いをしている方に届けばいいな、と思う所存(苦笑)
あと気づきましたか、色味がかなり違うことに。ほぼ同条件なんですけど肌の色がかなり違いますよね。
α7S IIIはこれまでのソニーの色味とは基本的にちょっと異なっていて、より自然な肌色が再現できると感じました。子供や赤ちゃん、奥さんやモデルさん…などなど、ポートレートでの撮って出しの色の良さに驚くと思いますよ。
10bit対応した動画は圧倒の画質
ぜひ4Kでご覧ください、圧巻の描写ですね。実際のデータはもぉーっと綺麗です。
α7S IIIは発売前から「動画専用マシンになった」という評価がありました。
SONYの一眼スタイルのカメラで初めて10bit4:2:2の動画保存に対応したんです。今までが8bit4:2:0でしか保存できなかったのですが、本格的に動画編集をする方には待ち望まれていた性能です。
一言で言うと、とっても綺麗に撮れるし、撮影後の編集の幅、対応力が段違いに。
コロナ下で幼稚園や学校行事の参加人数が制限されてしまい、祖父母がイベントに来られなくなった去年、今年。圧倒的な高画質で録画できるようになり、家で再生しても十分に見せることができましたよ。
逆に言うと、動画を一切撮らないならα7S IIIはおすすめ…とは言いづらい。
2021.5.5追記
S-LOG3というモードで動画撮影をするとISO12800〜ISO20000付近でノイズが一気に減り画質がすごく良くなります。デュアルネイティブISOみたいな挙動なんですが、切り替わるタイミングが毎回違う(今回はISO120800)んですよね…なんでだろう。
暗所で撮影するなら撮影前にISO感度を手動で動かして切り替わるタイミングを把握しておくと画質が綺麗に撮れるので覚えておいてくださいね。
おすすめのレンズ
単焦点レンズ
文句なしでこれですね。最短撮影距離も短く、写りも素晴らしい。それでいて良心的なお値段。つけっぱなしで満足できます。
ズームレンズ
高倍率ズームになりますが、写りがとてもいい素敵なやつ。
α7SIIIは1200万画素しかありませんので、トリミングやAPS-Cクロップはただでさえ少ない画素数が減ってしまいますので高倍率ズームで対応力を上げた方がいいでしょうね。
普段の撮影はこちら。24mmまで使えるのでめちゃめちゃ使い勝手がよく、コスパ・写りの良さも申し分なし。神レンズだと思ってます。
SONYのカメラのお得な買い方
では、α7S IIIはどこでどんな方法で買えば一番お得に購入できるでしょうか?僕は
ポイント
- ソニーストアで
- ズームレンズキットを
- 長期保証(ワイド)に加入して購入
という結論になりました。実際僕はこのとおりに買ってますがいい買い方したなー!と感じてますよ。
損せず負担を少なくする買い方
ソニーの長期保証(ワイド)に僕は必ず入ります。
というか、この保証のために僕はSONYのカメラは毎回ソニーストアで新品を買います。安く済ませたいなら中古を買えばいいんですけど、ちゃんと理由があるんです。
それは、この長期保証(ワイド)。なんと破損しても無料で直すことができるんですよ。
ポイント
- レンズ交換で手が滑って落として破損しても大丈夫
- うっかり三脚倒して水没させても大丈夫
- レンズに砂・ほこり・塵が入っても大丈夫
無料ですよ、無料。
自分の不注意で壊しても保証を使えるなんてはっきり言っておかしいです。さらにαあんしんプログラムは、この長期保証(ワイド)をソニーストアで買うすべてのレンズに適応可能。
つまり、ボディの長期保証ワイドとαあんしんプログラムに入ることで
- カメラ本体
- 今後ソニーストアで買う全てのレンズ
すべてが破損修理の保証対象になります。こんな安心保証はソニー以外ありません。
家電量販店の延長保証は?
自分で壊した場合、メーカー保証・延長保証は使えない
んですよ、知ってました?こういうのもなんですが、○○カメラや△△電気の保証を僕は一度も使ったことないです。その点ソニーストアなら子供がストラップを引っ張ってコンクリートに叩きつけても修理可能。
子供がいる方に最適な保証だと思いませんか?
また、新型をメーカーストアから買うと高くなりがちに思えますが、ソニーストアでは残価設定クレジットの取り扱いも大きなポイントです。
毎月の支払を最低限にしながら、2年後に新型に変えるかどうかを考えれるという支払い方法。残クレって聞いたことないですか?車とかでよく見かけますね。
凄まじい速さでカメラの世界は進歩を遂げてますから状況を見直す良い機会になると思いますし、もし2年してカメラを使ってなかったらソニーに返送するだけ。
毎月の支払いどれくらいなの?
残価設定クレジット詳細ページを確認してみるとα7S IIIは月12000円程度。
月に2万も3万も超えてしまうとかなり辛いですが月1万ちょいなら何とか買えそうな気がしませんか?最上位機種のα1は月2万こえてますから…。
何かと現金が必要になる子育て。できるなら余裕は残しておきたいですもんね。
α7S IIIの弱点・デメリット
画素数が1200万画素しかない
基本的に、画素数と耐高感度性能は反比例します。
画素数が増えれば耐高感度性能が落ち、画素数が減れば耐高感度性能が上がります。画素数が減ると1画素あたりに当たる光の量が増えるのでノイズに強くなるんです。
つまり最新Sシリーズの特徴である超高感度でのノイズの少なさは画素数とトレードオフなんです。
とはいえ、α7R IVは6000万画素、α1は5000万画素、α7C・α7 IIIでも2400万画素あります。
野鳥などの野生生物などのトリミング・クロップ前提の撮影は明らかに苦手分野です。あっという間に400万画素とかになっちゃいます。
高画素の緻密さに慣れているとちょっと物足りなく感じるかも。
中程度の感度域ではノイズが乗りやすい
耐高感度に優れてはいますが、それは超高感度域の話。
ISO2000〜ISO5000程度のISO感度ではα7IIIやα7Cの方が高画質に感じてしまい、拍子抜けしてしまうかもしれません。
ISO1000以下、もしくはISO6000以上で使うような使い方が多いならα7S IIIの真価が発揮できるはずです。
高感度モデル…という名前が正しいかどうか怪しいですね(汗)なんともまぁ使いづらい。「α7SIIIどうですか???」と何度も質問いただきましたが、毎回「動画撮らないならやめとけ」と返した僕は多分間違ってないはず。
逆に動画だとちょっと状況が違っていて、S-LOG3でISO12000あたりから急激に画質が向上します。このあたりもα7SIIIが動画用と言われてしまう所以かと。スチルではこういうことは起こらないので損した気分。
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子供用撮影カメラとしてどちらが優れているか。
AF性能はα7Cとα7SIIIはほぼ一緒。リアルタイムトラッキングAFはやはり便利です。子供撮影では瞳AFがメインなのでそこまで不便に思う機会は少ないですが、顔が認識できない時(横顔や後ろ姿)なんかも実際使っているとあるのでα7 IIIはリアルタイムトラッキングAFが無いのでちょっと下。
前述の通り、ISO2000〜ISO4000あたりの感度だとα7Cやα7 IIIの方が画質が良くなりやすいです。その代わりISO8000以上の高感度ならα7SIIIの圧勝。日頃自分が使う感度をきちんと把握していないとα7SIIIの良さを発揮できません。
そういう意味でもα7SIIIは若干上級者向けと言えます。
この2機種は大体ISO3200くらいまでノイズをほとんど気にすることなく常用できますが、α7SIIIはISO2000あたりからノイズが気になり出します。画素数が半分なのにα7SIIIどうした?α7IIIやα7Cが4000付近からガクッと画質が落ちていくのに対してα7SIIIは2000ちょいくらいからなだらかに画質低下する感覚です。
だめじゃん!!
…ってわけでもなくて、低画素のα7SIIIが優れているのは超高感度域の描写性能、特に動画。ISO3000くらいの描写がISO10000付近でも使えます。つまり真夜中だろうが真っ暗だろうがそれなりに撮れます…なんでこんな状況でAFできるのか不可解すぎる。もう暗視カメラの域なんじゃないかってレベルです。
特に動画の画質は異常で、娘の発表会の撮影はISO10000~ISO100000(いちまん〜じゅうまん!)ほどの暗さでしたが、60インチの大画面で上映しても「おー綺麗ー!」と家族に言われるくらいには大活躍したマジの化け物でございました。最大ISO感度などをみてもフラッグシップのα1はα7SIIIほどの暗所性能は得られなかったので暗所撮影においてはα7S IIIは唯一無二といっていいでしょう。
とはいえα7SIIIはやはり動画向け。写真しか撮らないなら値段に見合う満足は得られないかもしれない。
逆に動画メインで写真も撮る!ならプロ顔負けの動画と色の美しい写真が撮れることをお約束します。
SONY Cinema Line FX3
はっきり言ってほぼ一緒(笑)FX3は動画に特化しているので
ポイント
- 録画し忘れを防ぐタリーズランプ
- ズームレバー
- 録音システム付きトップハンドル
- リグ不要でギアを装着するネジ穴
- 熱放熱を高める空冷ファン
ポイント
- 高品質のファインダーが無い
- 電源が背面パネル上の左手側に移動
- モードダイヤル・露出補正ダイヤルの省略
- マルチセレクターの省略
といった感じで、写真撮影に便利な機能は徹底してカット、動画に便利な機能が追加されています。
動画しか撮らないならFX3、写真もちょこちょこ撮るならα7S IIIという感じですね。
FUJIFILM X-T4と比較
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動画性能的な部分ではほぼ互角。
ただ、フジフィルムは古いレンズが多くAF駆動音が動画に入ってしまうレンズが多いのがちょっと考えものです。
また、AF性能は明らかにSONYが上。以前のモデルに比べるとかなりAFは進化しましたが、子供を追うようなハードな期待はしない方がいいと思いますよ。
2020年4月に発売されたFUJIの最新フラッグシップ。
まとめ プロも動画で使う超高画質
まだまだ追記していきますが、本当に良いカメラだと思います。
特に動画。スチルの性能は並。でもISO100で撮れる環境なら表現力はナンバーワンかも。そんな気難しいカメラなので誰にでもおすすめとはいえないですが僕の愛機として今後も長く君臨していくことでしょう。
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