LA-EA3はAマウントレンズをフルサイズミラーレスのEマウント(フルサイズ)に装着するためのアダプターです。
最新機種に搭載されている瞳AF対応になったことでトランスルーセントミラー搭載のLA-EA4よりも存在感を増してますよね。(こちらは瞳AF不可です)
三脚座が邪魔って方もいらっしゃるようですが、僕は全然気になりません…というか最大限に利用させてもらってます。
仕様等はソニーの公式ページα7 IIIとLA-EA3から引用させていただきました。
が、実際使ってみると書かれていること以上に制約を感じましたので記録しておきますね。
2020.7.16追記
LA-EA3が生産終了するというニュースが飛び込んできました。もうAマウントのレンズはつくらないのかなぁ。
関連
SONY Eマウント(フルサイズ)の「まとめ」・「もう迷わない!」はこちらから
SONY LA-EA3 マウントアダプター
外観
仕様
- 35mmフルサイズセンサー対応マウントアダプター
- SONY Eマウント(フルサイズ)
- 最大径x長さ 幅 76 x 高さ 69 x 奥行き 35mm
- 質量 約105g
その他の特徴
- すべてのAマウントレンズに対応(テレコンバーターは非対応)
- フォーカスは基本MF。ただし、SSMレンズまたは、SAMレンズ装着時はAF使用可能
- 底面に三脚穴を搭載
α7 III装着時
- ボディの像面位相差AFに対応。693点の像面位相差検出AFの広いカバー範囲と高速レスポンス、高い追随性能をAマウントレンズでも発揮。
- SSMレンズまたは、SAMレンズ装着時、動画撮影時は「像面位相差AF」に対応していません。AF-CはAFシステムで 「位相差AF」を選択時のみ使用可能ですが、「連続撮影:Lo 」モード以外(Hi+、Hi、Mid)での撮影時、ピントは1コマ目に固定されます
2018.7.1 追記
α9のアップデートが発表されました。LA-EA3使用時のフォーカスエリアの制限がなくなるようです。もともとα7 IIIと違ってSSM搭載の一部レンズは瞳AF +ピント追従+秒10コマの高速連写もできるので、Aマウントレンズオーナーはα9がベストチョイスですね。羨ましいとです…。
現在は不具合があったようで修正版の配信が待たれます。
2018.10.10追記
α7IIIのファームウェアアップデートが公開されました。なんとLA-EA3装着時にすべてのフォーカスエリアに対応!これで「ゾーン」「拡張フレキシブルスポット」「ロックオンAF」が使えるようになりましたよー!
実際に使ってみると…
LA-EA3とSAL50F14Zを使用しております。基本的には上記の通りですが、実際感じたのはこんな感じ。
- ファストハイブリッドAF使用不可。(位相差AFかコントラストAFか選択することになる)
- アダプター使用時、常にAF補助灯使用不可。(ちなみに純正レンズもAF-C時は使用できません)
- ボディ内レンズ補正はレンズによります。
- Exifデータ反映可。(なのでLightroomなどでレンズ補正は可)
- 瞳AFは作動します。
- ピント拡大中のAF不可。プリAF使用不可。AF微調整・アイスタートAF不可(LA-EA4+ Aマウントレンズのときのみ)
- 連射でのAF追従はLoのみ。Mid、Hi、Hi+使用時は1枚目のピント固定連写になります。
- サイレント撮影できる。が、開放では問題ないけど絞ると絞りの作動音がかなり大きい(レンズによる?)
- ピントが大幅にずれているとピントが合うまでかなり時間がかかることがある。(位相差AF使用時)
- A(絞り優先)モード、S(シャッター優先)モード、M(マニュアル)モード時以外では、動画撮影中にシャッタースピードや絞りの設定不可。
- 動画撮影中、絞りの動作音が内蔵マイクから記録されてしまいます。(絞りを変更するたびガチャガチャいいます)
- ピントリングを回してもMFアシスト機能は自動的には起動しない。(カスタムキーで対応できます)
詳しいレンズとの互換情報は公式サポート互換情報で確認ください。
なお、ピント追従の挙動についてですが、連写Lo以外の時は「ピントが一コマ目に固定されて、被写体が動きピントが合っていなくても合掌マークが表示され続け、連写を続ける」という、全く使い物にならない挙動をします。
まぁ被写体が動かないならいいですけど、それならそもそも連射する必要もないような…?有効利用できる状況はないか考え中。
これだけかって?
いや、実はまだあるんです。
フォーカスエリアについて
実は制限あります。地味に使っていたのでここら辺はちょっと不満が残ります。
基本は位相差AFで使うはず。AF補助光はオートになってますが光ることはありません。
前述の「 1.ファストハイブリッドAF使用不可。(位相差AFかコントラストAFか選択することになる)」に付随した制限になるんですが、選択可能なフォーカスエリアが選んでいるAFシステムによって変わります。
位相差AF…「ワイド」「中央」「フレキシブルスポット」
コントラストAF…「ワイド」「ゾーン」「中央」「フレキシブルスポット」「拡張フレキシブルスポット」
ロックオンAFは使用不可ではありませんが、「コントラストAF」使用時のみ使用できます。
が、もともとAマウントレンズは「位相差AF」前提であるためでしょう、「コントラストAF」は全く使い物になりません。なので、ロックオンAFも全く使い物にならないですし、実質「ゾーン」と「拡張フレキシブルスポット」も使えなくなります。
2018.10.10 追記
前述しましたがα9のアップデート・α7IIIのアップデートでLA-EA3使用時のフォーカスエリアの制限がなくなりました。
ってなわけでボディ側がコントラストAFしか使えないα7、α7R、α7S、α7S IIは使い方にもよりますがLA-EA3を使用してAマウントレンズの運用はそこそこ苦しいかと。要検証。
AF時の絞りの挙動
レンズの絞りが開放測距になります。撮影の瞬間に絞りが規定の絞り値まで絞られるのでプレビュー画面で被写界深度を確認しながらの撮影はできません。
ちなみにマウントアダプター無の時は絞り込み測距(実絞り測距)で、シャッター半押しで絞りが指定の値まで絞られます。
でも実はメリットもあって、F11以降でも位相差AFによるピント合わせが可能ですし、絞りがいちいち動かないのでガチャガチャ音がしません(動画除く)。
ファストハイブリッドAFはF11以降コントラストAFのみになりますが、下記のようにF22でもピント合わせは軽快です。
ライブビューの画像。F22でもAFはバッチリ。開放F1.4状態なのでボケボケです。
こちらが実際に保存された写真。F22なのでほぼ全体にピントがあってます。ZEISSの文字もわかりますね。
こんなとこかな…ほかにも気づいたら追記します。
そうそう、α9だとAマウントレンズでも対応レンズだけですが高速連射ピント追従可能だったり。
ソニー公式ページα9連続撮影でご確認ください。
まとめ
α7 IIIで使用した感じでは、連写のピント追従とフォーカスエリアが限定される以外は全く問題なく使用可能です。
隅の方でピントが合わないということも感じません。Plannar 50mm F1.4 SSMも良い意味で古臭く、個人的に大好きな描写です。
α7 IIIの高感度と相まって結構暗くても撮れちゃいます。驚きです、ほんと。
唯一難点である連写についてですがα7 III使用時、連写速度Loは、撮影確認offの状態でレリーズを連打するスピードとほぼ変わらないため、連写としてはかなり使い物になりません。
追従性能に関しては僕の環境では問題ありませんが、超弩級の望遠レンズでEマウント(フルサイズ)とAマウントを直接比べると差が出てくるかもしれません。Aマウントのレンズは古いものが多く、さらに内部のレンズも巨大で重いので最新のFEレンズと同じ合掌速度を求めるのは酷かと…。要検証。
とにかくRAW現像前提、連射はしないという方はほぼ問題ないでしょう。
AマウントレンズはFEレンズよりも手頃な価格で手に入るものも多いですし探してみてはいががでしょう?(プレミアついた超高額とんでもレンズもあるけどね!)
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