フォーサーズマウントのレンズですのでマウントアダプターが必要です。
僕は軽量・防塵・防滴が揃っているOLYMPUS フォーサーズアダプター MMF-3をメインで使っています。現在主流のマイクロフォーサーズのレンズから比べるととても大きく、重いレンズですがとても質感がよくできています。絞りリングは限られたボディでしか操作不可のようです。
さて…レンズですが、目を引くのは何よりこの大きさ。存在感がすごいですね。やはりレンズは口径が大きい方が色々有利。もちろんコーティングの発達や、デジタル修正の有無で総合的なレンズの性能は年々上がっていますが、レンズだけの性能でいったらこの時代で十分の性能だと思うんです。収差を抑えたりするためにレンズは重くなるのは仕方ないのかな、と。
実際買って見てどうだったかというと大満足です。もちろん、手放しで褒めっぱなしってことはないですが、そこらあたりも含めて紹介していきます。
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Panasonic LEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH. L-X025
実際に使ってみた!
特徴・作例・レビュー
全体的にとてもいい感じの描写です。中心部の解像力はとても高く、ボケの質もF1.4なので大きく、質も素直でとても良いです。周辺部では解像力は落ち、ボケは若干うるさくなることもあるかも。周辺光量落ちは大きめです。AFはハイスピードイメージャーAFに対応しているので、像面位相差AFを搭載していないボディ(E-M1、E-M1 Mark II以外のボディ)でもそこそこのスピードでピントが合います。
中心部は解放からF2.0~4.0で最も解像力が高くなりますが、開放から十分な性能なのであまり変わらないように感じるかもしれません。また、周辺部は絞りによってあまり描写はよくならず、F5.6の最高値ですら中心部の絞り開放の描写に届きません。周辺光量落ちはF4.0でも解消しない上、絞るとともにボケがうるさくなる印象。また、倍率色収差がF2.8以上でとても目立ちます。
フレア・ゴースト対策のコーティングは施されているようですが、現行のナノサーフェスコーティングには及びません。激しくコントラストの低下が見られるケースがあります。
また、最短撮影距離は38cmですので、最近のレンズに比べると少々遠く感じるかもしれません。
まとめ
僕としては古いフォーサーズレンズでかつ、重くて大きく高価はありますが、「LEICAで悪いことはないだろう」という判断で購入しました。
10年以上前のレンズですが、フォーサーズの時代のハイグレードなレンズは、それこそ「大きく、重く、高価だがデジタル補正に頼ることなく光学的に性能を追い求める」という特徴があります。実際、このレンズもその例に違わず、歪曲をレンズの組み合わせだけで相当抑え込んでいます。デジタル補正をかけなくても十分な性能を発揮できるのは大きなポイントでしょう。
欠点は、改めて「フォーサーズマウント」だということ。わかって買ってるからいいんですが、特に注意すべきなのは、マイクロフォーサーズボディで使う際、
AF-Cが使えない
ハイスピードイメージャAFに対応とはいえ、AFはそんなに速くない。
PANASONICボディでフォーカスセレクト等ができない
といった機能の制限があります。このレンズに限った話ではなく、高性能のフォーサーズレンズ全てに共通です。他のレンズも気になっている方はお気を付けください。もちろん、フォーサーズボディの場合には上記の制限はありません。デメリットはほぼ無くなりますね。
ただ、実際すごいです、このレンズ。「なんかよく分からないけれどすごい良い」のはホントです。謎の色気がムンムンです。解像力がどうとか、MTFがどうとか、重さがどうとか、どうでもよくなってきますよ、この写りなら。絞り開放のボケも美しく、空気まで写すといわれたレンズは今も健在。隅や、絞った時の描写は一目置くほどでもないので、デジタル補正に頼らない現像が多い方、フォーサーズの被写界深度の深さを活かしつつ、暗い室内や夜中、シャッタースピードを稼ぐために「絞り開放、ポートレートでガシガシ使う方」に是非一度使って欲しいレンズですね。
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