やはり気になってしまったLEICAのスナップレンズ。
35mm判換算30mmという画角は個人的に大好きな画角。「28mmでは広過ぎて、35mmではちょっと狭い」というワガママを叶えてくれるレンズは意外に多くはありません。それだけでもこのレンズは僕の中でも「買い」でした。しかしながら、25mmのLEICAがあまりにも僕の中で高評価なため「LEICA」のハードルが高くなっているのも事実。というわけで、主にLEICA DG 25mmF1.4との比較をしながらのレビューになります。
その描写のほどはいかに!?
マイクロフォーサーズの「もう迷わない!」はこちらから
Panasonic LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH.
スペック・ネット上の評判
特徴
- 発売 2014.5.15
- マイクロフォーサーズマウント
- 絞り羽根 7枚 円形虹彩絞り
- 最短撮影距離 0.2m
- 最大撮影倍率 0.1倍(35mm判換算0.2倍相当)
- 質量 115g
- フィルター径φ46mm
- 最大径 約φ57.5 × 36mm
その他特徴
- ナノサーフェスコーティング
- 240fps駆動の高速・高精度コントラストAFに対応
参考サイト(作例・評判)
デジカメinfo
周辺部は優秀だが中央の解像力が少し物足りない
素晴らしい性能で価格もそれほど高くはない
スコアが掲載
デジカメwatch
交換レンズレビュー
レンズテスト・レビュー(英文)
DXOMARK
LensTip
OpticalLimits(元photozone)
ePHOTOzine
IMAGING-RESOURCE
実際に使ってみた!
特徴・作例・レビュー
全体的にいい感じの描写です。中心部の解像力はとても高いです。F1.7といえど15mmの焦点距離なのであくまでボケはそこそこ。背景の雰囲気を残しながらほどよくボケてくれます。ボケ質は良好だと思いますが、ちょっとうるさく感じることも。背景や前ボケの入れ方は注意したほうが良さそうです。周辺部の解像力は悪くなく、全体的にはカリカリ過ぎず、柔らかないい印象です。デザインとしてかなり好きなフォルム。さすがLEICAと思わせる質感は十分にあります。そして小型で重さも軽いので持ち運びが苦にならないのはやはり助かりますね。
中心部はF2.0からF5.6あたりで最も解像力が高くなりますが、開放から十分な性能なのであまり変わらないように感じるかもしれません。また、周辺部はF2.8あたりから十分な描写で、全体的にもっとも解像力が高くなるのはF5.6あたり。風景やパンフォーカス狙いなら絞りはここまで絞ると良さそうです。ちなみにF5.6で過焦点距離は2.8m。この時1.5m〜無限遠までパンフォーカスになりますので、スピードを求められるスナップの時には覚えておくといいかもしれません。AFほとんど無音でかなり速く、ほぼ不満に思ったことはありません。
さすがナノサーフェスコーティング。あまりフレア・ゴーストが気になったことはありません。優秀だと思います。
また、最短撮影距離は20cm。広角マクロとはいいませんが、これだけ寄れると表現の幅もかなり広いです。近づけることでダイナミックにものを撮れますね。
まとめ
LEICA 25mmの不満点を補うLEICA。僕の印象はこれです。
実際の描写は求めていたこってり感よりはちょっと薄いかなという感じ。ボケの量も多く無いし。
でもよくよく考えてみました。「このレンズに何を求めるか」35mm判換算30mmという画角を活かしましょう。
まず、背景をたくさん取り込めるということ。室内で後ろに下がれないような狭い空間は25mmの画角では使えないケースがありますが、このレンズなら画角も広い上、最短撮影距離も短いためダイナミックな構図で問題なく撮れます。広角ならでは寄った写真って心的距離が近くて子供の撮影はいい表現ができると思えます。
近づけばボケの量は増えますし。このレンズに慣れると25mmに戻った時「狭いな…」と感じますね。
2019.2.21追記
「見たままに使える標準レンズ」という説明をよくするマイクロフォーサーズの25mm(35mm判換算50mm)ですが、こうして比べてみると「見たまま」は30mm~35mmくらいなんじゃないかな…少なくとも50mmでは無いように思えます。人間の視野はそこそこ広い。
また、スマホの画角に近い、というのもいいですよね。普段慣れている画角がスナップでは一番使いやすいはずですから。いつも通りの使い方で高画質で撮れるっていうのは大きなポイント。そしてこの大きさ・軽さ。F1.7と十分な明るさです。荷物の多い子育てカメラマンにはこのLEICAレンズくらいの大きさ・重さは大変助かります。複数単焦点レンズを持ち出す気になるってもんです。pen系やGM系にもまだ違和感ないサイズですのでこれもガシガシ使っていきたいですね。
マイクロフォーサーズの被写界深度の深さを活かしつつ、暗い室内や夜中、シャッタースピードを稼ぐために「絞り開放、ポートレートでガシガシ使う方」におすすめできる上、絞った時の描写もかなり高いレベル。これは25mmには無い特徴で、風景やスナップに求められる性能をきっちり押さえているレンズです。
開放では優しく、絞ればきっちり隅まで描写する。あらま、本当に僕好みのレンズ。
25mmでなければ撮れない写真があるのと同様に、この15mmでなければ撮れない写真があります。
LEICAレンズが2本、PROレンズ1本
この組み合わせでカバンに入っていることがとても多くなったのでした。
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