通称小ズミでございます。目を引くのはこの大きさ。
大ズミの時には大きさにびっくりしましたが、今回は小ささにびっくりしました。フォーサーズの大ズミと同じスペックでマイクロフォーサーズ用にリニューアル、性能の上がったコーティングも施され、大きさもかなりコンパクト。マイクロフォーサーズの小型のボディとのバランスもばっちりです。が…ちょっと待ってくれ。
「F1.4の明るいレンズが、こんなコンパクトでいい写りをするわけがない」
これで大ズミと同じ写りだったら、大ズミの大きさ・重さを肯定できなくなってしまいます。
フォーサーズのSUMMILUXを所有する人間が意識せざるを得ない、マイクロフォーサーズのSUMMILUX。2本とも所有していますので、その辺りをレビューしていきます。
マイクロフォーサーズの「もう迷わない!」はこちらから
Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.
実際に使ってみた!
特徴・作例・レビュー
全体的にとてもいい感じの描写です。中心部の解像力はとても高く、ボケの質もF1.4なので大きく、質も素直でとても良いです。周辺部では解像力はかなり落ち、ボケは若干うるさくなることもあるかも。周辺光量落ちは大きめです。また、パープルフリンジ等大きく出る場合があります。デザインとして優れているか、と言われるとそうでもないですが描写はピカイチ。何より小型で重さも軽いので持ち運びが苦にならないのは大きなポイント。
中心部は解放からF2.8~4.0で最も解像力が高くなりますが、開放から十分な性能なのであまり変わらないように感じるかもしれません。また、周辺部はF2.8あたりから十分な描写ですが、中心部には及びません。周辺光量落ちはF2.8あたりで解消。絞るとともにボケが角ばるのは円形絞りなのに…何故なんでしょうか。歪曲はデジタルできっちり補正されているようです。AFほとんど無音でかなり速く、ほぼ不満に思ったことはありません。
大きく絞った時にはゴースト・フレアは発生することがありますが、ナノサーフェスコーティングの恩恵でしょう、気にならないケースが多く、優秀だと思います。また、最短撮影距離は30cmですので、十分寄れる印象です。
まとめ
実際買ってみてどうだったかというと…悔しいかな、大満足。ただ、隅は絞ればひどくはないですがあまり良くも無く、絞った時にボケの形が角張る、というデメリットは覚えておいた方がいいはず。ポートレートだけでなく、風景なども多く撮影する方はM.ZUIKO 25mmF1.8の方が満足できると思います。(OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8のレビューはこちらからどうぞ)
それでもすごいです、このレンズ。「なんかよく分からないけれどすごい良い」のはホントです。謎の色気がムンムンです。解像力がどうとか、MTFがどうとか、重さがどうとか、どうでもよくなってきますよ、この写りなら。
という、フォーサーズのSUMMILUXの印象をそのまま受け継いでいる、という信じられないレンズです。どうやらデジタル補正をうまく使うことで歪曲を抑え込み、この性能と大きさに収まったようです。ですので、補正なしのRAW現像が多い方は歪曲の補正は必須かと。
ただ、この大きさ・軽さは大きなメリットです。これよりも明るいレンズはM.ZUIKO PRO F1.2やフォクトレンダーのF0.95あたりですが、PROレンズは重量がかなり重く、フォクトレンダーは重い上にマニュアルレンズです。荷物の多い子育てカメラマンにはこのLEICAレンズくらいの大きさ・重さは大変助かります。pen系やGM系にもまだ違和感ないサイズですのでガシガシ使っていきたいですね。
絞り開放のボケも美しく、空気まで写すといわれたレンズは今も健在。マイクロフォーサーズの被写界深度の深さを活かしつつ、暗い室内や夜中、シャッタースピードを稼ぐために
「絞り開放、ポートレートでガシガシ使う方」
にはかなりおすすめ。ちょっと暗くなっただけで画質が悪くなったり、子供が全部ブレてしまう、という悩みを持っている方はこのレンズで一発解決。何を隠そう、子供撮影用の僕のメインレンズです。カメラと一緒に必ず持っていきます。ほんとによくわからないんですけど、「おっ、いいな!」と思える写真がたくさん出てきます。いいレンズですよ。
新着コメント